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尻下がり対策にコイルスペーサーを入れる
以前から懸案だった、リアの尻下がり対策を施工しました。
ルーフラックに、リアラダーを取り付け、以前よりもさらに尻下がり気味になりましたが、このままでは、荷物や乗員を満載で走ると、夜はライトが、上を向いてしまい、対向車にパッシングされてしまいます。
そこで、リアコイルに1インチ(25ミリスペーサー)を入れて、車高を少しだけUPしました。
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今回用意した、SG用の1インチ(25ミリ)
リアコイルスペーサー。
リアコイルのアッパーブラケットと、フレームの間に取り付けることで、車体を25ミリUPすることが出来る。
鉄製の自作品で、オークションで入手。
(未使用品)取り付けボルトは別途必要。
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準備
後輪をジャッキアップしますので、前輪に輪止めを噛ませます。
ジャッキアップ作業の注意点
後輪をジャッキアップする前に、ホイールナットを軽く緩めておくと作業がしやすいです。
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作業手順
■リアデフにフロアジャッキを掛けて、ジャッキアップし、リアのロアアーム前側にウマを掛けます。(今回の作業では、リアのホーシングにウマを掛けてはいけません)
■ウマに掛けたら、タイヤを外します。
■できれば、先に、スタビリンクと、ロアアームに固定しているブレーキホースの固定ボルトを外しておいたほうが、あとの作業が楽にできます。
■ロアアームの後ろ側のボルトを外します。工具は24ミリ。ナットを緩めて、ボルトをハンマーで叩いて抜きます。
このとき、車載ジャッキなどで、ロアアームの下から押さえておいたほうが、作業は楽にできます。
但し、ボトルジャッキなどの、背の高いジャッキだと、あとで抜けなくなりますから、パンタグラフジャッキのような形状のほうが、作業性はいいかもしれません。 |
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■左右の、ロアアームのボルトが外れたら、アームを一番下まで押し下げると、コイルが簡単に外れます。
※この時点で、先にブレーキホースの固定ボルトを緩めていなかった場合には、ブレーキホースがいっぱいに引っ張られてしまうので、注意が必要です。
今回は、後から気がつきましたので、この時点で、スタビリンクと、ブレーキホースの固定ボルトを外しました。
使用工具は、スタビリンクは14ミリ、ブレーキホースの固定ボルトは12ミリの工具で外すことができます。
◎通常、この時点までは、それほど難しい作業ではないのですが、今回は、右側のリアスタビリンクを外す際に、ボルトが固着していたために、誤ってボルトを折ってしまいました。
仕方がなく、ここで作業を中断して、折れたボルトの削除作業に取り掛かります。ボルトはM10のP1.25ですから、ドリルで9ミリ程度までさらっていきます。
それから、タップでねじ山を修正するために、タップを買いにホームセンターへ。
しばらく作業は中断してしまいました。 |
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◎M10
P1.25のタップを買いに行って、戻ってきましたので、作業再開。
毎度のことですが、当初の作業予定に比べると、不慮のアクシデントのため、無駄な時間と労力を費やしています。
■リアコイルを外し、コイルのアッパーブラケットを外します。工具は14ミり。左右、各3本のボルトで止まっています。こちらも、固着していそうな箇所がありましたので、慎重に、ボルトを折らないように気をつけて作業します。
緩んではいるものの、手応えの堅いボルトは、一気に回してしまうのではなく、少し回したら、すぐに逆方向に戻し、また緩め、すぐに戻す… この繰り返しで緩めていくと、比較的、無事に外すことができます。
■アッパーブラケットが外れたら、ブラケットとフレームの間に、コイルスペーサーを挿入します。
ノーマルの状態では、M10のボルトは、25ミリですが、スペーサーを入れた分だけ、長いボルトに交換します。
今回は、25ミリスペーサーなので、M10 P1.25/50L を用意しました。ねじ山のピッチは1.25(細目)です。通常ホームセンターで売っているM10は、ピッチが1.5(並目)が主流ですから、要注意。
新しいボルトに、平ワッシャーと、スプリングワッシャも必要です。
■鉄製のスペーサーですから、結構重たいのですが、取り付け自体は簡単。均等にボルトを締めていくだけです。
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■コイルスペーサーが入ったら、リアコイルを元に戻して、ロアアームを復元します。
実は、この作業が一番面倒なのです。
■ジャッキで押し上げていっても、前後左右に位置がずれていて、すんなりとボルトを入れることができません。
デフ側、ロアアーム側に、それぞれジャッキを噛まして、高さを調整しながら、ボルト穴の位置を合わせていきます。デフ側に当てるジャッキの角度を微妙に調整しながら、位置を探りますが、この作業だけは、二人で作業した方が楽です。
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■ロアアームを元通り復元したら、後の作業は、楽なはず。
ブレーキホースの固定ボルトを締め、スタビリンクを取り付けます。
■スタビリンクは、コイルスペーサーで上げた分だけ、高さを補正してやらないと、角度がついて、ブッシュが異常な潰れ方をしますので、ブロックのようなものを噛ましてやります。
今回使用したのは、M16のナットと、数枚の平ワッシャ。25ミリには、少し足りませんが、とりあえず良しとします。
◎問題は、この後に発生… スタビリンクの取り付けボルトを1本折ってしまい、ドリルでさらって、タップでねじ山を修正しましたが、強度不足で、ボルトを締めこんでいくと、ねじ山を馬鹿にしてしまいました。
仕方がないので、フレーム側(上)からM8のボルトを挿入して、ナットで固定して、スタビリンクの下から、さらにナットで締めるという手法を取りました。幸い、ブロックのかわりにしようしたM16のナットは、内側を軽く削ってやるだけで、M8のナットがちょうど納まったのでした。
■スタビリンクを取り付けたら、タイヤを装着して、ジャッキアップし、ウマを外して、ジャッキを下ろします。
タイヤを増し締めして、リアは終了。
■尚、LSPVのスプリングにたるみがある場合は、若干調整します。長穴になっていますので、25ミリ程度のリフトアップでは、ブロックを噛ませるほどのこともありません。
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フロントの調整
■次に、リアが25ミリ上がったので、フロントを、少しだけ、トーションバーを絞ってあげます。
もともと、尻下がりの対策として施工していますので、フロントの上げ幅は、10ミリ程度でよいかと。
■フロントをジャッキアップして、タイヤは装着したままで作業可能です。
■トーションバーのダブルナットの下側を緩め、必要な量だけ絞っていきます。
■私のSGは、左側がへたり気味なので、左は若干多めに絞り上げて行きます。
適当なところで、一度ジャッキから下ろして、前後・左右の車高を確認します。少し走ってからのほうが、正確にわかるはずです。(※詳しくは、下記のリンクを参照。)
フロントトーションバーの調整
左右の傾きがある場合は、再度調整しますが、今回は、ほぼ平らでしたので、しばらく乗ってみて、不具合があれば、再調整したいと思います。
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※このページを見て、DIYで足回りの整備をされ、万が一不具合が生じた場合、当方と致しましては、いかなる責任も負いかねますので、あくまで自己責任でお願い致します。 |
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