|
1979年(昭和54年)6月25日、デリカは、初のモデルチェンジとなり、2代目(L系)になった。 |
商用車としてのイメージの強かったデリカが、今のような、多目的レジャービークル(RV)としての性格を持ちはじめた、その原型ともいうスタイルが、この2代目デリカ(L系)である。
初代モデル(T系)では、全幅が1540ミリしかなかったのに対して、2代目(L系)にモデルチェンジすると、4ナンバー枠いっぱいの1690ミリまで拡幅され、ライトバンは「バンワイド」と称された。
|
スターワゴン/バンワイド/
マイティローの3種類でスタート
|
トラックは、初代モデル(T型)には、低床(T120)と、タイヤハウスの出っ張りがなくフルフラットな高床(T120H)とあったが、2代目モデル(L系)では、後輪の径を小さくすることで、低床でもタイヤハウスの出っ張りのない、積載性に優れた仕様となり、「マイティロー」と称している。
モデルチェンジ当時の搭載エンジンは、サターン 4G33型 1.4L(82ps)/サターン 4G32型 1.6L(86ps)の2種類。
※1.4Lは貨物登録のトラック/バンのみの設定
|
1982年5月に、三菱から新しい4WD車が発売された。「パジェロ」(PAJERO)である。
それまでの三菱の四輪駆動車と言えば、ジープ(JEEP)のイメージが強かった。 1953年(昭和28年)に、新三菱重工業(後の三菱自動車)が、アメリカ、ウイリス社のジープ(J1)のノックダウン生産を始め、「三菱・ジープ」という名称でライセンス生産されていたが(1998年に生産中止)、他社の車をライセンス生産する都合上、三菱独自でのモデルチェンジには様々な制約があり、そこで、同社の小型トラックであった「フォルテ」のフレームをベースに、新たに開発されたのが、パジェロだ。
軍用小型偵察車としてのジープに比べると、大幅にイメージが変わり、都市になじむデザインを採用したが、本格的なクロスカントリー4WDとしての動力性能は、特筆すべきものがあった。パジェロの4WD性能については、パリ・ダカールラリーに毎年参戦して、好成績を残していることから、今さらいうまでもない。
|
|
|
1984年のカタログ表紙
|
|
その、パジェロのプラットホームを利用して、パジェロの足回りの上に、スターワゴンのボディを載せた車が、同年(1982年)秋に発売された、「デリカスターワゴン4WD」である。
<特徴> ・小型キャブオーバータイプ(1BOX)として、わが国初の4WD ・1.8L
ガソリンエンジン搭載 ・パジェロのノウハウをつぎ込んだ本格派4WD
|
デリカといえば、クロカン4WDの足回りを持つ、本格派オフローダー1BOXと言うイメージを定着させたモデルである。 1BOX車に、4WDを搭載し、後に、ディーゼルターボを採用(1984年)するなど、当時としては斬新なメカニズムを投入し、後のRVブームの火付け役となった。
豪華仕様のスターワゴンの内装
|