DELICA history(デリカ ヒストリー)  3代目デリカ(P系)

 

 

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「デリカといえば4WD」という

イメージを定着させた車

 

フルモデルチェンジ

 3代目デリカに 

キャブオーバー1BOXワゴン全盛期に向け、1986年6月19日、デリカバンとスターワゴンは、2度目のフルモデルチェンジを迎え、3代目デリカ(P系)となった。

 

※トラックは、1994年までL系が継続生産された。

 

3代目デリカの詳細年表

 

3代目デリカの型式一覧

 

スターワゴンの

カタログ

◎フルモデルチェンジした3代目デリカ(P系)の特徴
・斬新なスタイル、快適な室内空間、優れた走行性能をあわせ持つ新しい魅力のある1BOX
・軽量化と剛性アップを図ったモノコックボディを採用(トラックを除く)

 

3代目デリカ(P系)では、「デリカ=4WDワンボックス」としての知名度を定着させたモデルで、1999年(平成11年)に生産を終了するまでの、13年間の長期にわたって生産された、デリカシリーズの中でも、もっともロングセラーなモデルだった。

 

当時、ウインターシーズンになると、スキー場の駐車場で最も多く見かける車はデリカだといわれるほど。

 

デリカスターワゴン4WD

 

2代目デリカ(L系)の発売と同時に登場した「スターワゴン」も、3代目(P系)へのモデルチェンジに伴い、2代目のスターワゴンとなった。

 

洗練された外観デザインと、軽量なモノコックボディーを採用し、2代目デリカ(L系)の4WD車の欠点であった、重量バランスの悪さを解消した。

フレーム構造こそ、モノコックボディとなったものの、基本的には、初代パジェロ(L型)をベースにした、4WDのパワートレーンと、基本骨格は、2代目デリカ(L系)を踏襲したといってもいいかもしれない。

 

前期型

3代目デリカ(P系)の発売当初の顔つきは、角目の4灯ヘッドライトを採用。

フロントグリルの全面中央部に、フロントグリルガードを標準装備して、無骨なクロカンのイメージを演出。

前期型は、1986年の発売から、1990年の夏まで生産された。

角目4灯の前期型SW

 

プロジェクターの後期型

(中期型)

マイナーチェンジ

後期型(中期型)

1990年(平成2年)8月に、大幅なマイナーチェンジが行われ、フロントマスクを変更。

ロービームにプロジェクターヘッドライトを採用した、異形4灯ヘッドライトの顔つきになる。

スターワゴン4WDの特徴でもあるフロントグリルガードは、左右の幅一杯に広げられ、迫力を増す。

リアビューは、リアガーニッシュが追加されたのみ。

1990年夏から、1997年秋まで生産された。

マイナーチェンジ

最終型(後期型)

1997年10月に最後のビックマイナーチェンジで、フロントマスクを変更。

スターワゴン4WDの特徴だったフロントグリルガードがなくなり、バンパーにビルトインタイプのフォグランプが装着可能となった。

1997年秋から、1999年のスターワゴン生産終了まで生産された。

 

  グリルガードのない最終型

2WDモデルのスターワゴン 

 3代目デリカ(P系)で、2代目となったスターワゴンでは、4WD車の存在が目立ってしまい、2WDのスターワゴンは、ラインナップにはあったものの、あまり目立たない存在となってしまう。

 

4WD車との違いは、フロントのグリルガードがないことや、4WD車よりも小径のタイヤを装着し、車高はそれほど高くなく、ドアミラーを採用していた。 

 

 

2WDのスターワゴン(後期)

スターワゴンの内装  

 

4WD車のインパネ

 

3代目デリカの詳細年表

 

3代目デリカの型式一覧

3代目(P系)となったデリカでは、インテリアも、従来のデリカからは大幅に刷新された。

 

4WDのスターワゴンには、高度計と傾斜計からなる2連メーターをインパネ中央に装備し、クロカン4WDを思わせるデザインとなっている。

1993年(平成5年)以降は、エクシード以上のグレードには、内外気温計が追加されて、三連メーターとなっている。

 

7人乗りのセカンドシートは、回転・スライド可能なキャプテンシートを採用したり、クリスタルライトルーフ装備車では、豪華な蛍光灯も装備されていた。

 

デリカバン 

デリカバンも、1986年、スターワゴンと同時期にフルモデルチェンジして、3代目(P系)となった。

 

初代(T系)、2代目(L系)と違い、3代目(L系)では、商用車であるバンと、乗用車であるワゴン車では、フロントマスクに差別化を設け、違いがわかるようにしたのも特徴。

外観上は、1986年から1999年までの13年間、殆ど変わっていない。

インパネ周りはスターワゴンと共通の部分が多い。

 

デリカバン(86年)

 

デリカトラック  

   L系デリカトラック

(94年前期)

1986年に3代目(P系)へとモデルチェンジしたデリカだが、トラックはモデルチェンジすることなく、1994年まで、2代目(L系)を生産継続した。

 

理由としては、スターワゴン、デリカバンがモノコックボディへとモデルチェンジしたことを受けたもので、トラックには、フレーム付のシャーシーが必要なのだ。

 

デリカバン・スターワゴンのフルモデルチェンジから8年後の、1994年(平成6年)には、デリカトラックも、3代目(P系)にモデルチェンジをする。

ショートボディのトラックには、デリカバンと同じフロントフェイスを採用するが、ロングボディのトラックには、前期型スターワゴンと同じ、角目4灯ヘッドライトのフロントフェイスを採用するなど、ちょっとした違いが見られる。

 

       

               P系デリカトラック ショート(左)とロング (右)

 

スペースギアとデリカカーゴの発売

(4代目デリカ)

 

1994年(平成6年)、それまでの、運転席下にエンジンを置くキャブオーバータイプとはまったく別構造をした、短い鼻先にエンジンを収納する、国産初のフロントエンジン採用のワンボックスとして、「デリカ・スペースギア」(ワゴン)と、「デリカカーゴ」(商用バン)が発売された。

 

衝突安全ボディーへの規制強化に伴う対応策として、フロントノーズを持つ1.5ボックスタイプのボディーを採用する、スペースギアと、カーゴはボディーを共用し、スターワゴンとデリカバンの後継モデルとしての位置づけで発売されるが、1999年まで、3代目デリカ(P系)と、4代目デリカ(P#系)は、並行して生産される。

 

この時期、1994年から1999年までの5年間は、デリカシリーズは、スターワゴンとスペースギア、デリカバンとデリカカーゴ、デリカトラックの、5車種を同時展開していることになる。 

 

 

3代目デリカの詳細年表

 

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