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前編からの続き
フロントのドライブシャフトASSYを脱着するためには、数多くの作業工程を経ます。
(1)ジャッキアップしてタイヤを外す
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前編
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(2)ブレーキキャリパーを外す
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(3)スタビライザーリンクを外す
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(4)ショックアブソーバー下側のボルト・ナットを外す
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(5)タイロッドエンドを切り離す
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(6)ハブキャップを外す
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後編
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(7)Cリング/Oリングを外す
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(8)ロアアームボールジョイントを切り離す
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(9)アッパーアームとボールジョイントを切り離す
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(10)ドライブシャフトを引き抜く
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後編では、上記の(6)〜(10)までを紹介します。
前編はこちら Fドライブシャフト(左)の脱着 前編
作業手順(後編)
(6)ハブキャップを外す
バールを使って、ハブキャップを外します。ハブケースのボルトの頭の部分を支点にしてバールをこじると、うまく力が入ります。
固着して、なかなか外れないときには、2本のバールを同時に使うと、キャップをゆがめることなく、きれいに外すことができます。
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(7)Cリング/Oリングを外す
ハブキャップを外したら、中のグリースを拭き取り、ドライブシャフトの先端の位置を決めている、Cリング(サークリップ)を外します。マイナスドライバーでも外すことは可能ですが、できれば、スナップリングプライヤーがあると便利です。
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(8)ロアアームボールジョイントを切り離す
リアアームボールジョイントのナットに挿してある、割ピンを抜きます。
ロアアームボールジョイントのナットを緩めます。(工具は24ミリ) ナットは緩めるだけにしておき、取らずに2〜3山くらい残しておきます。
ナックル下側の側面を、大きなハンマーで叩いて、振動で、テーパー部分を切り離します。
(ボールジョイントプーラーがある場合は、プーラーを使用することができます 差込径は20ミリ程度必要です)
ボールジョイントのテーパー部分を切り離したら、残しておいたナットを外します。 |
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(9)アッパーアームとボールジョイントを切り離す
ロアアームの下に、車載ジャッキなどをかまして、ナックルの上の方を切り離しても、ハブが落下しないように支えて起きます。
アッパーアームに、ボールジョイント部分を固定している3本のボルトがあります。14ミリの工具で、この3本のボルトを外すと、ナックルごと外すことができます。(落下させないよう注意! 重量のある部品です)
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(10)ドライブシャフトを引き抜く
アッパーアーム側にある3本のボルトを外すと、ハブASSYとナックルが一体のまま、外れますから、外れたら、ドライブシャフトを引き抜きます。
ドライブシャフト(左側)は、フロントデフに直接、スプライン部分(軸)が差し込まれていますから、手前にまっすぐ引き抜くことができます。
このとき、デフ側のオイルシールを傷つけないように注意。 |
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復元時の注意点
組み付けるときは、分解した逆の要領で組みつけていきますが、ナックル一体のハブASSYを組み付けるにあたり、ロアアームボールジョイントを先に仮止めしておき、ドライブシャフトのスプライン部分を通し、その後、アッパーアームに接続します。
下から順に組みつけていかないと、うまく入らない場合があります。そうなると、あとで、全工程をばらしてやり直すことになってしまいます。
ハブASSYは、ナックルやブレーキローターも一体になっているので、非常に重量があります。一人で作業するには、かなり大変な作業となります。注意!
できるだけ、車載ジャッキなどを活用して、重量のある部品を支えるように工夫しましょう。
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