純正ホイールには平座面ナット(フランジ付)を使用
車いじりで、もっともポピュラーなDIYのひとつに、タイヤ交換。最近の車では、パンクでタイヤを交換するなんてことは滅多にありませんが、タイヤのローテーション、或いは、夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替えたり、その逆に、スタッドレスから夏タイヤに戻したり。4WD車だからこそ、雪道を走破する機会も多く、必然的に、夏冬のタイヤ交換される方も多いかもしれません。
また、ドレスアップなどで、サイズの異なる社外のアルミホイールに履き替える方もいるかもしれませんね。
ここで、ちょっと気をつけたい点は、純正のアルミホイールと、社外のアルミホイールでは、
新車購入時に、純正のアルミホイールを装備した車両では、使用されているホイールナットの種類です。
スペースギア(SG)の純正アルミホイールには、「平座面ナット」と呼ばれる、フランジ付のホイールナットが採用されており、対して、社外ホイールには、「テーパーナット」と呼ばれるタイプのホイールナットが採用されていることが多いからです。
スペースギア純正のアルミホイール装着車(前期型)
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前期型スペースギアの
純正アルミホイール(4WD)
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SGの純正アルミに使われているのは平座面ナット(フランジ付)
一般の社外ホイール多く採用されているのが、テーパーナット
ホイールと、ナットの接触する面の形状が異なると、接触面積が小さくなってしまうため、規定のトルクで締め付けたとしても、締め付ける力は弱くなり、走行中に緩んできたり、脱落してしまう危険性があります。必ず、ホイールとナットの組み合わせは確認しましょう。
ホイールナットの種類(接触面での分類)
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テーパーナット
ナットとホイールの接触面が、テーパー(すり鉢状)になっていて、ホイールとの接触面積を多くしている。
ホイールと直線で接触する
社外アルミホイールの多くに使われているほか、純正採用でも最も多い。
純正アルミに、平座面ナットを採用しているメーカーでも、鉄ホイールにはテーパーナット採用するケースが殆ど。
テーパー角は60度が代表的だが、ホイールメーカーにより若干異なる場合もあるので、要注意。
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球座面ナット
ナットとホイールの接触面が、丸く球面なっており、ホイールとの接触面積を多くしている。
ホイールと球面で接触する。
国内では、ホンダの純正ホイール(アルミ・スチールとも)に採用されている。
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平座面ナット
ナットとホイールの接触面に、帽子のつばのようにフランジとワッシャーがついているタイプ。
ホイールと平面で接触する
トヨタの純正アルミホイール全般と、日産・三菱の純正アルミホイールの一部で採用されている。
SGのホイールナットはコレに分類されるが、SWは、テーパーナットが採用されているので、同じ三菱車でも、車種によって違う。また、三菱の鉄ホイールにはテーパーナットが使われている。
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ネジのピッチの違い
ホイールナットの接触面の形状の違いを説明してきましたが、もうひとつ、ホイールナットの分類の仕方があります。
それは、ねじ山のピッチの違いです。国産車(乗用車)の多くは、M12の、P1.5か、P1.25のいずれかを採用しているものが殆どで、自動車メーカーごとに決まっています。
他社の純正アルミホイールを流用する場合、ホイールだけでなく、ナットも純正品が必要になることもありますが、ピッチが異なるとナットは流用できません。目安として、下表を参考にしてください。
(他に、PCDや、ボルトの本数、ハブ穴の大きさも関係するので、デリカ系に流用できるのは、トヨタの4WD用くらいです。他は殆ど流用はできない)
各メーカーの乗用車のサイズ 大型車(トラック)、一部OEM車、輸入車をのぞく
メーカー
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ネジ径
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ピッチ
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工具サイズ
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ナット形状
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トヨタ
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M12
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1.5
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21
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平/テーパー
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日産
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M12
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1.25
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21
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平/テーパー
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ホンダ
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M12
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1.5
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19(17)
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球面
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三菱
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M12
|
1.5
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21(19)
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平/テーパー
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マツダ
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M12
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1.5
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21(17)
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テーパー
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スバル
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M12
|
1.25
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19
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テーパー
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ダイハツ
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M12
|
1.5
|
21(17)
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平/テーパー
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スズキ
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M12
|
1.25
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19(17)
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テーパー
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いすゞ
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M12
|
1.5
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19
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テーパー
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※工具サイズで、( )内は軽自動車 ( )の手前は普通車
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