デリカ スペースギア

 

 SS4(ス−パーセレクト4WD)

 

 

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自在の機動力を発揮するスーパーセレクト4WD

 

 

デリカ スペースギア(SG)には、三菱独自の4WD技術が集約されています。

1991年(平成3年)に発売された、2代目パジェロに世界で初めて搭載された、スーパーセレクト4WD(SS4)を、スペースギアにも搭載しました。

 

三菱自動車のサイトでは、冒頭で4WDセレクトシステムは、シンクロフリーホイールデフを採用し走行中でも2H4Hの切り換えがトランスファーレバーで自在に行えます」との説明からはじまっていますが、多くの方が誤解してしまうのは、「2H4Hの切り換えが走行中でもできる」システムが、スーパーセレクト4WDであるとの、勘違いをされてしまうことです。

 

単に走行中に2WDから4WDに入れたり、戻すだけなら、SS4である必要がないのです。コレだけの機能なら、初代パジェロや、スターワゴン(SW)に採用されていた「パートタイム4WD」でも可能でした。

 

ーパーセレクト4WD(SS4)の特筆すべき点は、走行中に切替ができることなのではなく、その選択できる中身なのです。

 

2H(後輪2WD)・4H(フルタイム4WD)・4Hlc(直結ハイレンジ4WD)・4Llc(直結ローレンジ4WD)の4つの走行モードから、適切な駆動方式を選べます。

 

基本ポジションとなる4H走行モードは、VCU(ビスカスカップリング)&センターデフの走り。前輪と後輪への駆動力配分を最適に制御し、路面状況の突然の変化や横風などにも自在に対応、舗装路・悪路を問わず、つねに安定感のある走りを実現します。

 

そして、雪の深い道や、極悪路でのスタックの脱出などには、センターデフ機構をロックして、前4輪を直結状態にする4HLc・4LLcに切替ることができます。

 

また、市街地などの一般走行では、2Hに切替ることで、比較的経済的、且つ静粛性に優れた走りを実現します。

 

走行モードの切替は、レバーひとつで行え、しかも走行中でも2H4Hの切替が自在に行える、シンクロフリー機構とフリーホイールデフを採用。意のままの走りを、誰も簡単に引き出せます。

 

 

 

2H

静かで経済的な後輪駆動2WD走行モード。

市街地などの路面状態のよい舗装路に最適です。

4H

VCU&センターデフが作動するフルタイム4WD走行の基本ポジション。

突然の路面変化にも応じて、前後輪への駆動力を最適に配分します。

4HLc

センターデフをロックした直結ハイレンジ4WD走行モード。

悪路、砂地、雪道など、条件の悪い路面状態で確実に駆動力を伝えます。

 

4LLc

センターデフをロックした直結ローレンジ4WD走行モード。岩場や泥濘地、大きな駆動力を必要とする万が一のスタック時の救出に。

 

 

 オンでもオフでも使える、基本モードとなる4H

 

スペースギア(SG)に搭載されているSS4(スーパーセレクト4WD)は、4WD走行が必要ないときには、2H(FR駆動)に切替えることが可能ですが、基本モードは、「フルタイム4WD」の4Hモード。センターデフにVCU(ビスカスカップリング)を採用することにより、前後輪への駆動力配分を、最適に制御しています。

 

 

 図に示したのは、駆動力制御のほんの一例ですが、たとえば、後輪が滑り始めて、前後輪の回転差が生じた場合、すぐに、前輪への駆動力配分が大きくなり、滑っている後輪へ、無駄な駆動力を配分することなく、効率的に走破することができます。

 

通常、基本的な前後輪への駆動力の配分は50:50といわれており、必要に応じて、100:0に近い配分まで自在に変化します。他社のSUVや乗用車に多く採用されているような、2WD走行に近いトルク配分で走行が基本で、滑り始めると自動的に4WDに切り替わる「スタンバイ型」のフルタイム4WDではないということです。

 

はじめから、前後輪へしっかりと駆動力を配分する「フルタイム型」で、積極的に4WDを活用するために作り出されたシステムですから、スタンバイ型のフルタイム4WDのような、一瞬滑りはじめて、次の瞬間に4WDに切り替わるというような違和感がありません。滑りやすい路面でも、挙動の乱れが少なく、しかも、旋回時に前後輪の回転差をセンターデフが吸収してくれますから、舗装道路でも、安心してハンドルを切ることが可能です。雨のバイパスや高速道路では、積極的に活用したい4WDです。

 

この4Hモードは、オンロードメインのやわな4WDではなく、オフロードの走行でも、十分に威力を発揮します。

直結4WDでは、フルステア時に「タイトコーナーブレーキング現象」(ブレーキング現象)が発生しますが、フルタイム4WDの4Hモードでは、その心配がありません。ですから、ハンドルを一杯に切っても、ハンドルの自由が確保できるので、旋回時に前輪が穴を掘ることが少なく、スタックする危険性も回避できるのです。極端にぬかるみの多い路面でない限りは、4Hのままで、どこまでも走破することが可能です。

 



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2019年3月末、Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴い、閉鎖することになりましたが、大変貴重な資料ですのでインターネット上に残したく、kazuhikoさん承諾のもと、当サイト内に掲載することになったものです。
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/ MORIMORI

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